転勤で今まで住んでいた家に住めなくなったり、相続などで今後住む予定のない家があったりすると、今後どうしたらよいのだろうと考えなければいけない状況になることもあります。

この家を「売ったほうがよいのか」「貸したほうがよいのか」結局どちらが得なのだろうと悩んでいる方は、まずそれぞれのメリットとデメリットについて考えてみませんか。

どういった条件なら持ち家を貸すのがいいの?逆に売ったほうがいいの?

自宅でも相続した家でも、住宅ローンが残っている場合があります。
ローン残額によって「貸すのか」「売るのか」の判断をしてみましょう。

判断の目安は、売却査定と賃料査定を両方取り寄せて比較することです。
直接不動産屋に相談する時間がない方は、最初にインターネットの一括査定サイトで売却査定を依頼し、複数の査定を取り寄せてみましょう。

貸す時の賃料については、賃貸情報サイトで同じ地域で広さ、築年数、間取りの近い物件を探してみましょう。

この方法で売却依頼する際の価格は複数取り寄せることができますし、貸した場合の賃料についてのイメージが分かります。

住宅ローンを毎月支払い中であれば、貸した時に想定賃料がローン支払い金額よりも多いようでしたら毎月その多い分が副収入となります。

もちろん、賃料が多く得られたとしても修繕、管理委託、税金の支払いもあります。
その経費をプラスしても住宅ローンの支払いよりも高い賃料が見込める家であれば、家を貸すという選択肢はありでしょう。

一方で、想定される賃料がローン支払い金額よりも少なくなることが容易に想定できる場合には売却を検討したほうがよいでしょう。
家を貸すと毎月の持ち出しが発生し、赤字になってしまうためです。

本格的にどうするか決める時は、不動産屋に連絡して売った場合、貸した場合の査定を正式に依頼しましょう。
判断の目安としては、売却と貸した場合の査定を元にすることがポイントで、数字で判断することで迷いや不安が少なくなるのではないでしょうか。

持ち家を貸す時のメリット

持ち家を貸した時のメリットについて、さらに詳しくみていきましょう。

家を借りてくれる方がいれば、毎月安定した家賃収入を得ることができます。
毎月プラスアルファの副収入があるというのは経済的にも気持ちにも余裕がでてきます。

賃貸需要が高い地域に家を所有していれば、入居者の募集にもそれほど苦労しない可能性も。
将来にわたり持ち家が資産となり土地の値上がりが見込める状況も考えられます。
余裕をもってタイミングを見計らって売却をすることも可能です。
その間も賃料が毎月入ってくることにより、少しずつ自然に資産が増えていくメリットもあるのです。

家賃収入で住宅ローンも返済することができますし、確定申告をする際にはその貸家の固定資産税は経費に組み込むことができます。
自分で住んでいた時には支出であったものが、経費となるのでメリットといえるでしょう。

さらに、その家に対する思い入れがあることも多いのではないでしょうか。
今はやむを得ない事情で住むことができない持ち家を、貸すことで持ち家から収入を得られます。
そのうえ、上手に運用すれば金銭的な持ち出しがほとんどないまま、自分が住めるような状況になるまで確保しておくことができるのも魅力ではないでしょうか。

将来的には自分の家に戻る予定にしている場合には、家を貸すことで得られるメリットは多いでしょう。

持ち家を売る時のメリット

持ち家を売る時のメリットについても詳しくみていきましょう。

まず、家を貸すことによって得られる家賃収入が月々の住宅ローンよりも少ない場合は、賃貸をして家賃収入を一部住宅ローンの支払いに充てることができますが、足りない分は毎月持ち出しをして支払い続けなければなりません。

資金的に余裕があったり、どうしても将来住むためにこのまま持ち家を保有したいと考えたりしている方は別ですが、そうでない場合には持ち家を売却したほうがメリットとしてある場合が多いです。

もし、住宅ローン残高よりも高い金額で売却できるのであれば、売り時といえるでしょう。
売却により持ち家を維持するための費用は発生しなくなりますし、余剰資金ができることで、その現金で引越し先の家を購入するための頭金や生活資金に充てることも可能です。

仮に、家賃が月々の住宅ローン支払い以上の金額であったとしても、持ち家を売るメリットがあります。
家を貸すということにより、いろいろな問題にさしあたることもあるでしょう。
入居者の方からのクレームや、家賃滞納など、管理会社にお願いすれば代わりに対応してはくれるものの、心配ごとが増えてしまうことにもなり得ます。

売却したほうが、管理がなくなり心理的にも楽になりそうと考える場合には、例え収益が見込める家でも売却したほうがメリットはあるでしょう。
さらに、早めに売ることで築年数も新しいので価格も高めに売却できる可能性もあります。

家賃はいくらとれるの?いざシミュレーションしよう!

持ち家を貸すか、売るか、なかなか決めることができない場合には、具体的にシミュレーションをしてみることをおすすめします。
特に家を貸してみたいと考えている場合には、持ち家から得られる家賃は実際にどれ位になるのかを必ず知っておくということが大切です。

不動産にはいろいろな根拠を積み上げたり、補正したりして具体的な賃料などを算出する計算方法があります。

  • 「比較法」は、主に近隣の過去の成約した賃料の実績などを基に、個別の周辺環境などを考慮して賃料を導き出す方法です。
  • 「積算法」は、不動産の鑑定評価方式である原価方式に基づいて想定家賃を算出する方法です。

比較法などを考慮しつつ、基本的な想定賃料を算出して、賃貸を継続するためにかかる経費をさらにプラスして最終的に想定賃料を導き出します。

これらの方法を用いて不動産鑑定士などのプロは想定家賃を算出しているのですが、賃貸仲介を扱う不動産屋に何社か相談してみることで、ある程度の想定される家賃は把握することができます。

賃貸仲介の不動産屋の担当者は地元であれば、近隣の事情にも詳しいですし、募集する時期などについてもアドバイスしてくれます。
直接担当者に話をするといろいろな情報が得られます。

さらに、自分でも近隣の持ち家に近い物件が賃貸募集されているのをインターネットで探すことができますので、こちらも参考になるでしょう。

家を貸す前に確認しておくべきこととは?

家を売却するよりも、家を貸すことを選択した場合、やるべきことはたくさんあります。

まず、信頼できる賃貸仲介の不動産屋に正式に依頼をすることです。
依頼した後に成約にいたった際に支払う仲介手数料や、もし管理をお願いするのであれば管理費の金額や内容についても確認しておきましょう。

不動産屋としっかり話をして仲介契約を結んだら、不動産屋の担当者は賃借人の募集を開始してくれます。
そのときにチェックしておきたいのは賃貸借契約書です。
不動産屋にはこのような契約書の雛形がありますので、それを利用しても良いですが、内容はしっかり読んで理解しておくことでトラブルを未然に防ぐことができます。

特に地域によってルールが違うのですが、賃借人の方が退去する際にどこまで原状回復をするのかという取り決めが明確でないと、賃借人が退去する時になってトラブルになるケースは少なくないです。
内容に問題がありそうでしたら、早めに不動産屋に相談して修正するなどの対策をしましょう。

また、賃借人募集の前に持ち家を修繕したり、リフォームしたりする必要があれば、こちらも早めに段取りをしておく必要があります。

大切な持ち家を売るか、貸すかというのはそれぞれの置かれた資金状況やローン残高、将来の計画などにより、どちらもメリットがありますので、個別の事情を鑑みて検討してみましょう。