田舎の親の土地を相続したので売りたいが、遠方で地元に知り合いもいないので、困っている。
あるいは、子どもが独立したので一戸建てを売って、都心部のマンションに買い替えたいが、良い不動産会社の選び方がわからないなど、土地の売却に関する悩みはさまざまだと思います。

中には、相続税の納付期限までに売却しなければならないなどのタイムリミットに追われている方もいるかもしれません。

しかし、どんな場合であっても、どうせ売るからにはできるだけ高く売りたいと考えるのが人情です。
ただ、不動産に定価はありません。売るタイミングや不動産会社の担当者の腕など数多くの条件によって、大きく価格が変動します。

安易にプロに丸投げせずに、実際に不動産会社に足を運ぶ前に知っておくべき基本知識を押さえておきましょう。

できるだけ高く土地を売買するために3つのポイント

土地を売ることを考えた場合、最初にしなければならないことが3つあります。

1、売りたい物件の周辺の土地価格を調べておおまかな相場を自分自身で知っておくこと

同じ地域内の同じ広さの土地であっても、状況により、価格は大きく異なります。不動産会社の査定価格が適切かどうかを判断するための目安を知っておくことは大切です。
おススメは、物件の近くにある不動産会社の広告を見てみることです。
広告に出ている物件を実際に目で見て比較することで、実感として自分が所有する物件の価格の目安を知ることができます。

2、仲介を依頼する前に、複数の不動産会社に価格の査定をしてもらうこと

広い地域に多くの支店を抱える大きな会社は、遠隔地の物件の売却を依頼するときには便利ですが、その分、価格の付け方も画一的になりがちです。
それに対して、地域密着型の小さな会社は、その地域特有の情報を持っているという強みがありますが、逆に事情に詳しすぎて、高い価格をつけづらい場合もあります。

中には、仲介依頼をしてもらうために他より高い価格を提示しておいて、仲介契約後に価格を下げてくる会社もあります。
ですから、ただ単に査定価格の数字を見るのではなく、価格の根拠をしっかりと確認することが大切です。

3、不動産会社に見せる前に物件をできるだけきれいにしておく

物件の状態が悪ければ減額交渉につながることは言うまでもないでしょう。

土地の売却は優秀で信頼できる担当者に依頼しよう!

“不動産は人で売る”という言葉があります。
高額商品である不動産取引においては、物件の魅力をアピールしてくれる担当者の能力や熱意によって、売買の成否が大きく左右されることがあります。

そのため、信頼に足る優秀な担当者に付いてもらうことが、納得できる取引をするための絶対条件のひとつです。
良い担当者かどうか見極めるためには、媒介契約を結ぶ前に、次のような事項をチェックしてみて下さい。

  • 査定金額を報告してくれるときに、根拠を示しながら丁寧に価格の根拠を説明してくれるか
  • ローンの残債金額や物件の現況など物件に関する細かい情報までヒアリングしてくれるか
  • 売却する理由を確認したうえで、きちんと自分に合った売却プランを提示してくれるか
  • その他確認事項に丁寧に対応してくれるか
  • 媒介契約の種類やそれぞれのメリット・デメリットと契約事項について、1つ1つ説明したうえで媒介契約の提示をしてくれるか

土地取引について専門知識を持たない売り主は、常に大きな不安を持って取引に臨んでいます。
良い担当者とは、そういった売り主の気持ちに寄り添って、1つ1つ不安を解消してくれるような対応をしてくれる人ということになります。

物件に関するマイナスな情報でもしっかり担当者に伝えよう!

物件の登記識別情報(登記済証)や固定資産税の通知書、もしあるのであれば、土地の地積測量図や隣地との境界線に関する資料など、担当者に必要な書類を確認して用意しましょう。
あとでトラブルの元とならないように、物件についてのマイナス情報も事前に担当者にしっかりと伝えましょう。

民法に“売り主の瑕疵担保責任”という定めがあります。
これは、売った不動産について、何らかの瑕疵(欠陥)があった場合、その瑕疵の存在を知らなかった買い主に対して、売り主が負う責任のことです。
瑕疵の度合いに応じて損害賠償請求されたり、場合によっては、契約を解除されたりすることもあります。

仮に、瑕疵担保責任を負わないという特約を結んだとしても、売り主が存在を知っていて買い主に告げなかった瑕疵については、責任を負います。
くれぐれも自分で勝手に判断することは避けましょう。

自分では大したことではないと思っていたことでも、実際には後で予想外に大きな問題となることも少なくありません。

担当者にきちんと話をしておけば、適切なアドバイスをしてくれますし、買い主さんにも確実に伝えてくれますので、あとからトラブルになって慌てることもありません。

最初に都合の悪い情報を包み隠さずに話すことで、それだけ担当者との間の信頼関係も深くなります。
担当者と十分な信頼関係を築くことは、連絡ミスなどを防ぐためにも重要です。

交渉の姿勢はしっかり持つ。

買い主の候補者が現れたら、自分の妥協可能な範囲を明確にしたうえで、価格交渉を行いましょう。
当然ですが、買い主にも希望条件がありますから、買い主にとって有利な事実を主張することで、少しでも希望に近づくように交渉に臨んできます。

ですから、こちらの妥協可能な範囲が不明確なままだと、気が付いたら許容範囲を超えた値引きを承諾させられてしまうということもあり得ます。

また、やみくもにこちらの希望価格だけを主張しても、説得力がありません。
買い主の主張に対抗できるように、物件のセールスポイントになる事実もあらかじめしっかりと整理しておきましょう。
もちろん、交渉に当たっても、担当者とよく相談しながら進めることが大事です。

土地売買のプロである担当者は、どういうことがセールスポイントとなるかも熟知しています。
また、時には交渉の引き時の判断も必要になります。

ある程度交渉を進めてみて契約にたどり着く見込みがないと判断した場合は、交渉を打ち切って別の買い主を探さねばなりません。

もちろん、その判断はなかなか一般人には難しいところがありますが、それについても担当者の豊富な経験が頼りになります。
つまり、担当者と常に二人三脚で交渉を進めることがとても重要です。

高く売却するために!売却する時期はいつがいい?

同じ物件でも高く売りやすい時期がありますので、売り時を知ることも大切です。
不動産市場は、例えば賃貸については、一般的には9月~11月の秋、あるいは1月~3月の冬から春が繁忙期となりますが、土地市場については、明確な繁忙期はありません。
ただし、賃貸の繁忙期には土地の価格も上昇する傾向がありますので、売り時のひとつの目安にはなると思います。

また、土地を買ってから家を建てることを考えている買い主の場合、あせらずにゆっくりと検討する人が少なくありません。
その反対に、何らかの理由で、一定の時期までに土地を買って家を建てることを希望する買い主もいます。

当たり前の話ですが、探せる期間が長くなるほどより良い買い主が見つかる確率は高くなります。
探す期間をできるだけ長く取るためには、スタートを早くするのが一番です。

もし、土地の売買を検討しているのならば、まずは、物件を掃除するなどして、できるだけきれいに整えましょう。
そのうえで、とりあえず、売買価格の査定だけでも受けておくことをおススメします。

土地の売買は、一生に数度あるかないかという大きな取引です。
後悔を残さないために、あらかじめよく勉強し必要な情報を集めるなどして、余裕を持って行動を始めるようにしましょう。